APO Sonnarでさそり座南部2015年05月02日 10:08

さそり座南部領域をAPO Sonnarでの撮影をしてみました。

この領域の暗黒帯と赤い星雲のからみを目的に撮影しました。
超低空は、大気の浮き上がりの程度がコマにより異なるために、星が伸びてしまいました。低空のカブリによる色の濁りをできるだけ排除したいのですが、とりあえずこんなところでした。昨年撮影したNGC6188も、ノーフィルターながら、そこそこ写りました。

撮影データ:Canon EOS6D (SEO-SP4) ISO1600 
APO Sonnar135mm/F2.0 絞り3.2  2min x10 (total 20min)
K-ASTEC GF-50赤道儀 ノータッチガイド
RAP2でフラット処理→CS6でRAW現像TIFF化→SI7でコンポ→CS6で強調処理

たて座~いて座の銀河2015年05月04日 12:32

連休ですが、満月期ということで、お天気も気にならず、まったりとした時間を過ごしています。
先月撮影したたて座~いて座にかけての銀河で、処理し忘れていました。
大きく広がる暗黒帯で、銀河が二筋になているのが肉眼でもわかります。この付近をどう撮影するか、毎年悩みます。撮影できる時間が限られているなか、どの対象に絞るか悩むところです。

昨年は暗黒帯を狙い、個人的には満足できましたが、フォトコンは全滅の憂き目でした。やはり、暗黒帯は地味なので、フォトコン向きとは言えません。でも、撮りたい対象なので、今年も精細なAPO Sonnarで、狙ってみます。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO-SP4) ISO1600 
Samyang35mm/F1.4 絞り2.8  2min x9 (total 18min)
K-ASTEC GF-50赤道儀 ノータッチガイド
CS6でRAW現像TIFF化→SI7でコンポ→CS6で強調処理

Samyang 35mmですが、F2.8だとフルサイズ周辺は画像劣化します。APS-Cだときわめて優秀で、問題ないのですが、フルサイズではもう少し絞り込んだほうが良さそうです。ということで、少し周辺部をトリミングしました。

今のところ、レンズの導入までは考えていませんが、気になるのは、やはりSIGMA35mm/F1.4 Artです。フルサイズ周辺まで使えそうですね。実績も数多くあり、35mmの星向けレンズでは、ベストの一本ではないでしょうか?

次に気になるのは、天文ガイド6月号で紹介されていた、Tamron SP 15-30mm F2.8 Di VC USDです。コマ収差の少なそうなレンズです。

だれか、導入されていませんかね?



北へ少しのばしました2015年05月05日 14:57

先日、SIGMA50mmでさそりの南部の画像アップしましたが、今回中間部の画像とモザイクしました。
のりしろが少ないためかPhotomergeで合成できないので、マニュアルでつなげましたが、けっこう苦労しました。
さそり暗部に広がる暗黒星雲と点在するH-alphaを描写しています。もう少しつなげて広げて行きたいところですが、チャンスはあるでしょうか?
今回の撮影は、HEUIBを入れており、ノーフィルターに比べるとずいぶんと、カラフルになります。APS-Cの60Dでは、フィルターワークが駆使できる点は良いところです。
撮影データ:Canon EOS60D (Central DS改) ISO1600  HEUIB FF.使用
南北共通データ
SIGMA 50mm/F1.4 絞りF3.2  2.5min x9x2 (total 45min)
K-ASTEC GF-50赤道儀 ノータッチガイド
CS6でRAW現像TIFF化→SI7でコンポかぶり処理→CS6で強調処理、モザイク処理

少し北へのばしましたPART22015年05月07日 21:04

先月アップしたアンタレス付近の画像を北へのばしてモザイクしました。この画像ものりしろ少なくて、Photomergeではなく、マニュアルでの合成です。このあたりのやり方が、まだ十分わかっていないので、継ぎ目が不自然となりました。

画像データ的には、少なめなので、強調レベルは控えめとならざるを得ません。たっぷりとした撮影時間をとれば、もう少し強調に耐えうるデータとなりますが、なかなか南に低い所なので難しいです。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG (330mm/F4.3)+HEUIB-II 
北は6min x10(Total 60min)
南は6min x 9(Total 54min)
ATLUX赤道儀(AGS-1S改) Pencil BORG+DSI-Pro PHD Guiding
RAP2でFLAT→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI7でコンポジット&カブリ補正→CS6で仕上げ&モザイク合成


大学の天文研との交流会2015年05月10日 10:12

昨日は、私が大学時代に所属していた天文研の交流会がありました。長らく顧問を務められた先生が、今春退官となり、その退官の記念と、OB会、現役の会員との交流の会でした。お世話をしていだいたT君や会場の世話をしていただいた現役の会員の皆さんありがとうございました。

戦後に設立された地方大学とはいいながら、その歴史は長くなってきました。天文研のほうも、1972年に設立され、その後40年以上の歴史ができたようです。久しぶりに訪れた大学の構内には、見慣れぬ建物が増えていました。その中の一つになる、綺麗な大学の記念ホールを借りての交流会となりました。まず最初に、前顧問のT先生の回顧を聞きながら、その黎明期のお話を伺いました。第2部の話題提供では、OBの中で、天文台の職員になられた方や天文研究者のプロの方、タカハシ製作所に勤務された方など、大変興味深いお話を聞くことができました。
私も、話題提供者の中の一人として、天文写真のことで、お話をさせていただく機会をもらいました。大学を卒業してから、32年がたっており、OBの中でも、古参の部類になっていました。

自分たちが、大学に入学した頃、教養部の屋上にあった望遠鏡のドームは天文研の巣窟でした。当時、夜な夜なドームにたむろして、屋上に寝袋を敷いて見上げた流星群の記憶がよみがえりました。それも、教養部の改組とドームの老朽化により、なくなってしまいました。再び大学の屋上に望遠鏡ドームが再建されることが夢と語った、今春から新顧問となられたS先生の言葉に感動しました。

その後の懇親会では、卒業後以来となる方もおられました。自分もですが、歳を重ねたことを実感しました。50代、60代のOBの中に、鬼籍に入られた方が 何人もおられました。それぞれの理由があったのだと思いますが、元気で星を見ることのできることに改めて、ありがたいことと思いました。