StarNet++を利用したさそり座頭部2019年08月01日 19:14

4月に撮影したさそり座頭部の今頃になって画像処理しました。画像処理の達人がたくさん画像をアップしている領域であり、オーストラリアまで行って、これだけかと言われそうです。言い訳になりますが、4月の遠征では、さそり座はしっかりと撮る対象ではありませんせんでした。6月の2回目の遠征でしっかり撮影する予定であったので、撮影枚数も少な目でした。また、解放で撮影したため、少し画面左側のフォーカスが甘くなっています。

今回の処理には今話題のStarnet ++を使いました。大きな画像はPCの負担が大きいようなので、小さくした画像に、星を消した画像を作り、それを少し元画像にアレンジを加えました。

処理画像はこれです。

撮影データ:APO Sonnar 135mm/F2 絞り解放
Canon EOS6D(SEO SP4 COOLED 6D) Filterなし AutoWB ISO1600 2min x17 (total 34min)
GP-D赤道儀(MTS-3仕様) M-GEN Kowa 75mmでガイド
RAP2でダーク&FLAT→CS6でRAW現像後TIFF→SI8でコンポジット→CS6で強調
外気温15℃くらい、7.5Vで弱冷却追加
今回はCS6の処理画像を1920x1280に縮小して、StarNet++で星消し画像を作成
星消し画像を少し強調したものを比較明で合成して透過度を調整しました。たぶん色々なやり方があるのでしょうけれど、安直な方法でやってみました。


以下が星消し画像です。

コマンドラインを使うといことでしたが、さほど難しいものではありませんでしたが、Astroimaging Processing Tipsの動画が大変わかりやすくありがたかったです。
今はやりのAIを使った画像処理ツールで大変興味深かったです。私たちの仕事の世界にも、AIの画像処理ツールが導入されており、いろいろな用語がとびかっています。

黄道光の中を昇る金星と水星2019年07月22日 18:16

4月のWaddiで撮影した画像になります。
明け方の黄道光が明るいのにはびっくりします。
その中を金星と水星が昇ってきているところを撮影しました。
水星を撮影するのは、久しぶりでした。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
EF35mm/F1.4l-II Filterなし 絞りF2.8 露出時間 30sec x12 (total 6
min)  比較明合成

北天では、iStarsというソフトで、黄道光をシミュレーションできますが、南天の設定ができません。Stellariumという星図ソフトには、黄道光の設定があります。これで、シミュレーションした画像が下のものになります。


天の川アーチ2019年07月16日 18:43

天の川が中心が頭上にくる南天での天の川アーチの写真をアップします。対角魚眼よりも少し広めの14mmで撮影しています。
いて座の天の川中心は大変明るくて、これが天頂に来る時間帯では、白い車に手をかざすと、はっきりと影が映ります。天の川も背景の暗さに比し、とても明るくて濃淡もはっきりしており、これを見るために南天に通っています。夏の天の川アーチを見るのには、4月から7月が好機となります。
日本では、梅雨がある上に短い夏場の夜のため、せっかくのさそり座やいての銀河もゆっくりと撮ることができません。梅雨時というで、4月の未処理画像をあさっています。

撮影データ:Canon EOS6D (SEO SP4改) ISO1600 Auto WB
EF 8-15mm/F4 L Fisheye 14mm 絞り解放 露出時間 4minx8 (total 32min)
K-ASTEC GF-50 ノータッチガイド



さそり座南部に広がる暗黒星雲と散光星雲2019年07月12日 19:03

さそり座南部にあるIC4628(えび星雲)とさいだん座のNGC6188は、日本からは低空で撮影の難しい対象になります。オーストラリアで撮影すると天頂にくるので、逆に構図がとりづらい対象ですが、抜けの良い画像で、あまり処理しなくとも綺麗に写りびっくりします。

赤い星雲も魅力的なのですが、暗黒星雲フェチの変態には、この廻りの暗黒星雲にも萌えてしまいます。名前のあるもの、ないもの色々と交錯しています。しっかりと撮りたいところですが、少しフォーカスが甘くなったり、スケアリングエラーで、処理をためらっていたのですが、梅雨時ということでモザイクで少しごまかしました。

画像データ:撮影データ:APO Sonnar 135mm/F2 絞りF2.8
Canon EOS6D(HKIR改造) Filterなし AutoWB ISO1600 2.5min x16 東西2枚モザイク (total GF-50でノータッチガイド
RAP2でダーク&FLAT→CS6でRAW現像後TIFF→SI8でコンポジット→CS6で強調

とりあえずめぼしいものにマーク入れました。


西に傾く南十字2019年07月07日 11:16

南十字は、小さな星座ですが、明るい星から構成されたゴージャスな星座です。オーストラリアやニュージーランドの国旗にも描かれています。
夏の銀河が昇ってくる頃にはイーターカリーナなんかと一緒に西に傾いていきます。日本から見えない星のハイライトともいえる領域で、西に傾いていくと、何か寂しく感じます。

低空は、大気光のため、層状のかぶりが出ています。
画面の右上に明るい星のように見えるのは、ω星団です。もちろん肉眼でも見えるのですが、その大きさから写真写りはすごいです。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
EF35mm/F1.4l-II Filterなし 絞りF2.8 露出時間 2.5minx10 (total 25min)
K-ASTEC GF-50 ノータッチガイド