1月12日のLovejoy彗星2015年01月13日 21:36

年明けて、始めての撮影はLovejoyとなりました。
山沿いにある観測小屋では、雲が流れ、ガスも出て、満足に撮影できる状況ではありませんでした。
77EDIIのダブルシステムで撮影しました。
その中で比較的良い連続した2コマを使いました。
慌てて処理したので、ノイジーです。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG Twin System (330mm/F4.3)+FFなし 3min x2 x2 (total 12min)
ATLUX赤道儀(AGS-1S改) Pencil BORG+DSI-Pro PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI7でコンポジット後TIFF化→CCDStack2、CCDISPで自動コンポジットFITSで保存 → SI7でデジタル現像TIFF変換 → CS6で仕上げ

追記1
さらに強調すると荒れ荒れなので、小さな画像です。 尾の流れの動き、彗星の移動ともに速いので、短時間で撮影出来るツインシステムで撮影しましたが、システムがまだ未完成であり、処理も勉強中です。露出は、この倍の3min x4 x2くらいのデータを複数回撮って、動画化したいと思っています。
テール側の色が少し赤っぽいのは、どうもSh2-245の影響があるようです。

追記2
上記の写真は連続した6minの画像ですが、次の写真は、間に雲の襲来があり3分露光、5分間明いて再度3分露光したものを同じように処理した画像です。 コマの部分は、明るく大きいので、11分間の移動でも、それほど大きな変化はありません。しかし、テールの詳細はかなり不明瞭です。彗星核でコンポすれ ば、少しましになりそうですが、テールはかなりダイナミックな動きをするので、できれば短い時間のデータで処理したいものです。




第1回目のGumチャレンジ20152015年01月19日 20:19

先週の17日土曜の夜は、月が小さく、お天気予報も良く、週末という三拍子揃った夜でした。

これは、遠征に出かけるしかないと考えて、夕方から機材を積み込んで冬場の遠征地である、佐田岬へ遠征に出かけました。出て行く時間には、まだ雲も多くて大丈夫かなという状況でした。

到着時には、風が強く、雲も多くてで機材を出す気になれませんでした。しかし、GPV大明神のお告げを信じて待ちました。到着して1時間半くらいして、雲 量が減りました。機材を出してセッティングしました。気温は2度くらいでした。最初にラブジョイ祭りということで、撮影したのですが、今回も頻繁に流れる 雲で、満足な撮影データを取ることができませんでした。23時半くらいから晴れてきました。その後は快晴となりました。時間的には、Gum星雲の撮り頃で す。

最初はCG4神の手を狙いましたが、画面モニターにはなんにも見えません。やはり、ここは難しいと判断して切りあげました。
次に今回の本命のVera SNRを狙いました。ツインシステムで、片方はLPS-D1, もう片方はHEUIB-IIで撮影しました。南中が午前0時高度が10度を超えている前後2時間での撮影としました。この夜は、透明度も高く、低空まで良 く晴れていました。カノープスもそこそこ明るく見えています。

LPS-D1の画像はこちらです。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG Twin System (330mm/F4.3)+LPS-D1なし 10min x9 (total 90min)
GPD赤道儀(AGS-1S改) Pencil BORG+DSI-Pro PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→CCDStack2、CCDISPで自動コンポジットFITSで保存 → SI7でカブリ補正後TIFF変換 → CS6で仕上げ
CCDStackで3枚はコンポできないとの事で、9枚での画像から処理しています。

もう一つの鏡筒での画像はHEUIB-IIになります。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG Twin System (330mm/F4.3)+HEUIB-II 6min x20 (total 120min)
GPD赤道儀(AGS-1S改) Pencil BORG+DSI-Pro PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI7でコンポジット後TIFF化 →CS6で仕上げ
この画像のほうは、CCDSTackでコンポできない画像が多くてSI7のコンポとなりました。

昨年に比べて、撮影時間が多いのと、フィルター選択が違いが少し画像に反映したようです。
上記2枚のコンポジットも考えてはいますが、HEUIB-IIだけでも良いかと考えています。

今年最初のガムチャレンジとなりました。
ポータブル赤道儀も持っていったのですが、肝心な広角レンズを忘れていました。広角でのガム撮影は次回の持ち越しとなりました。次回はGum 14,15,17と、広角での撮影を計画しています。次に晴れる日があるでしょうか?

CCDStackは、理由は不明ですがまだ十分使いこなせていません。いずれ導入することにはなると思います。

Filter考察2015年01月20日 12:28

Vera SNRで、HEUIB-II、LPS-D1を使った理由は、対光害対策よりも赤カブリを減らすことが目的となります。
いずれのフィルターも赤かぶり低減効果を有しています。Vera SNRもそうですが、網状星雲でも認められる青いベールは、酸素の輝線だそうで、500nm近辺の波長でHEUIB-II, LPS-D1とも、ここは良く通してくれます。しかし、ナローバンドでないと、あの青はでにくそうです。

今回もですが、南の光害がほとんどない撮影地でのカブリの程度はこんなものです。今回は、透明度も高い状況でした。
まず、LPS-D1

水銀の輝線をカットするので、緑成分がなかり低くなります。10分でも、これくらいのかんじです。

一方HEUIB-IIでは、こんな感じです。
HEIUB-IIは、カラーバランスが良好になるフィルターです。
上の写真と比べると、赤、青のピークはD1とほぼ同じで、緑のみが右にシフトしています。無光害地では、こんな感じです。

今回の撮影をしてみて、Vera SNRの青を出すには、O-IIIフィルターでのナローの撮影を加える必要性があると考えました。といいうことで、ポチッと最も安そうなZhumell SkyWatcher O IIIフィルターに行ってしまいました。
ダメもとで、Twin systemで撮影してみたいと思います。夏の網状にも使えるしと自分を納得させています。

前回アップしたHEUIB-IIの画像をノイズとのせめぎ合いでさらに強調しました。


1月20日のLovejoy彗星2015年01月22日 12:16

昨夜は、少し透明度は悪いものの、23時過ぎまで良く晴れました。仕事を終えて、あわてて準備をして小屋まで出かけて撮影しました。すばるの近くで、肉眼でもそれとわかる光芒でした。

今回もBORG77EDIIでの撮影と、もう一つはAPO Sonnarで撮影してみました。
撮影する度に、尾の写り方が違います。今回は、明らかなに77EDIIの画角をはみ出して尾が伸びていることが確認できました。APO Sonnarのほうは、フラットを作成してから処理してみます。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG (330mm/F4.3)+HEUIB-II 3min x3 (total 9min)
ATLUX赤道儀(AGS-1S改) Pencil BORG+DSI-Pro PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI7でコンポジット後TIFF化→ CS6で仕上げ


APO SonnarでLovejoy2015年01月22日 12:17

20日の夜は、Lovejoyを撮影することができました。お天気も比較的安定しており、135mmでも撮影してみました。スバルに伸びたテールを写すことができました。これでも、まだ画角をはみ出しているようです。
久々に尾の伸びた彗星で、寒さを忘れてしまいます。
もう少し追いかけてみるつもりです。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO SP4) ISO1600 
Zeiss APO Sonnar135mm/F2 絞りF2.8 2min x5 (total 10min) 気温3度
EM200赤道儀(K-ASTEC AGS-1X改) Famisco60改+DSI-Proで PHD Guiding
RAP2でフラット→CS6でRAW現像→SI7でコンポジット&カブリ補正→CS6で仕上げ