冬の銀河と黄道光のクロス2018年11月07日 18:16

この時期の未明に見られる冬の銀河と天の川のクロスを先日撮影してきました。

例年11月の初旬に山の上に行くことにしているのですが、今年も行くことができました。

その夜は、安定した高気圧に覆われ、微風快晴で低空まで雲もなく澄み渡った星空でした。早い時間帯には、アケルナルも明るく見えました。とても好条件の星空に出会うことのできたことに感謝です。対日照も肉眼で良く認識できた空でした。アップする写真でも、よくわかるように、カノープスも明るく輝いていました。

細い月が昇ってくる前に、目的の一つである冬の銀河と黄道光のクロスを撮影しました。もう少し遅い時間のほうが、黄道光には有利なんですが、月明かりが予想されたので、少し早い時間に撮影しました。
この夜は南西方向で、かなり大気光が目立ちました。その補正をどこまでするか悩ましい元データでした。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 オートWB
EF8-15mm/F4L 15mm  絞り解放 4min  x7 (total 28min)
K-ASTEC GF-50 ノ-タッチガイド
気温3℃
CS6でRAW現像後TIFF変換→SI8でコンポジット&カブリ補正→CS6で合成後強調と補正処理



南天限界を極める2018 その12018年11月08日 20:06

当ブログのメインテーマである「南天限界を極める」ですが、カノープスを真面目に撮って、星を照合しました。

四国在住のものにとっては、カノープスは特に難しくもなく、冬が来たら普通に撮影できる対象です。今回の遠征では、水平線まで良く晴れていました。大気光があるので、南天は層状の赤と緑の光でムラムラとなります。
南中までしばらく時間のあるカノープスでしたが、オーストラリアで見たその明るさを感じさせる輝きでした。色も赤くなく、白く輝いていました。

さて南天限界を極めるということで、南の低空部分をアップしてみました。
標高1500mの高さと大気差により、計算上の水平線よりもかなり下まで見えていました。
南中付近で最も明るく見えた星は、かじき座ζ星(ζDor)(↑)で、4.7等星となります。
この星の赤緯は2000年分点で-57゚26.9'となります。後日アップするアケルナルが-57゚14.2'ですので、アケルナルよりも12.7秒ほど南の星で、しかも4.7等星ということです。自分自身の南天限界の記録となります。

オーストラリアに行けば、普通に見える星ですが、好条件であればここまで見えるということになります。
アケルナルの画像は週末にでも処理する予定です。


南天限界を極める2018その2(アケルナル)2018年11月11日 17:02

先日の遠征で、アケルナルを撮影できました。

3年ぶりに四国から撮影できました。今回の撮影が一番、綺麗に撮影することができました。
全経過を撮影できませんでしたが、結構長い時間みえていました。
最後は明滅しながら、水平線下に沈んでいきました。オーストラリア遠征で、アケルナルは明るい一等星で、ありがたみを感じることはないのですが、四国からの撮影だと、チャンスをうかがわないと難しい対象です。

比較明画像はこんな感じです。


これがアケルナルであるというマップ画像です。
大気差がないと見えない一等星となり、チャレンジしがいのある対象です。来年は、南天遠征で見ることになりますが、四国からだと後何度見ることができるでしょうか?

きりん座~ぎょしゃ座の暗黒星雲と散光星雲2018年11月12日 19:59

暗黒星雲ファンなので、時々撮影している領域です。先日ネット上でDual narrow-band filterで、この領域の作例を見て、自分も撮りたくなりました。しかし、48mm径フィルターは、バックオーダーのため、すぐに入手できない状態です。

近年の高性能レンズは、大きな前玉のものが多くて、フィルターはカメラレンズの後部に使うしかありません。フルサイズカメラ用のフレームタイプもありますが、ミラーアップして使うことになります。光路長の変化や、フィルターの傾きが心配です。

前玉の小さなレンズには、52mmのフィルターをレンズ前に着けて使うことができます。とりあえず、フォクトレンダーの90mmやSIGMA 70mm/F2.8Artでは、比較的良好な結果を得ることができています。そういえば、フォクトレンダーの180mmを持っていたのを思い出して使いました。

まず狙ったのは、きりん座の暗黒星雲でした。Dual narrow-band filterの代わりに、LPS-V3を使いました。少し露出時間が短めで、星雲の写りはイマイチでしたが、星像も比較的良好でした。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO Cooled SP4改造) ISO1600 Auto WB
Voigtlander APO LANTHAR 180mm/F4  絞り解放 LPS-V3使用 5min  x16 (total 80min)
EM200赤道儀(AGS-1X改) BORG50+QHY5L-II PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI8でコンポジット&カブリ補正→CS6で合成後強調処理

MAPです。
早くDual Narrow-band filterが届いて欲しいです。



カリフォルニア星雲2018年11月15日 19:47

先週、比較的好天の夜が多かったので、久しぶりにε160で撮影しました。あまり淡い難しい対象は、処理も難しいので、明るいカリフォルニア星雲を撮影してみました。
光軸をきちんと合わせたつもりでしたが、対角線上にカリフォルニア星雲が入るように、回転させたためでしょうか?わずかに、左上の星が流れてしまいました。

フラットは、三本松さん方式の撮影時間と同じだけかける夜空フラットでしました。これまでで、一番良いフラットを取得できました。
出来上がりは凡庸ですが、ε160の安定的な運用ができるようにと思っています。これで、お天気の良いときに、色々な撮影をしてみたいと願っています。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO Cooled 6D) ISO1600 Auto WB
ε160 新補正レンズ+HEUIB-II 5min  x8 (total 40min)
ATLUX赤道儀(AGS-1S改) M-GEN Kowa 75mmでガイド
気温11℃
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI8でコンポジット→CS6で強調処理