バラとコーン星雲付近2018年12月03日 12:27

先月撮影したものを処理しました。90mmの画角で広くバラとコーン星雲付近を切り取りました。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
Voigtlander APO LANTHAR 90mm/F3.5  絞り解放 HEUIB-II使用 5min  x16 (total 80min)
EM200赤道儀(AGS-1X改) BORG50+QHY5L-II PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI8でコンポジット&カブリ補正→CS6で強調処理

冬の銀河の中なので、星がいっぱいです。その中にバラとコーン星雲があります。その他にも、小さなSharplessナンバーがあります。写っていないのは、ナンバーを入れていませんが、けっこう小さなものもあります。




シーズン外れてしまった、ケフェウスの散光星雲2018年12月04日 18:20

北天にあるケフェウスは、長く撮影できる対象です。だいたい夏~秋の初めの対象のイメージです。11月の山遠征の際に、時間待ちで撮影したデータがあったので処理しました。

この夏に買ったSIGMA70mmマクロのアートで、F4にまで絞って撮影したものです。撮影条件が良かったのか、完全な露光不足でしたが、なかなか良く写っていたのでアップします。F4まで絞ると、微光星には偽色がでますが、コンポジットでそれは気にならなくなりました。
この拡大率で、わかりませんが、最周辺部でわずかにコマが出ます。結論としては、このレンズは周辺減光を気にせずに解放で使い、しっかりとフラット補正をして使うレンズと思います。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 オートWB
  SIGMA 70mm Macro Art  絞りF4 3min  x17 (total 51min)
K-ASTEC GF-50 ノ-タッチガイド
気温3℃
RAP2でFLAT&DARK補正→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI8でコンポジット&カブリ補正→CS6で強調と補正処理

今シーズンは、夏場から秋にかけて天気に恵まれず、この領域をしっかりと撮影できませんでした。来年の課題とします。



180mmでぎょしゃ座2018年12月05日 19:46

Voigtlander180mm/F4でぎょしゃ座を撮影してみました。このレンズも、前玉が小さくフィルター径が49mmです。レンズ前にHEUIB-IIやLPS-V3なんかを装着できます。70mm以上の焦点では、レンズ前に干渉フィルターを装着しても画質劣化が少ないとされています。
持っている冷却6Dには、レンズの後部にフィルターボックスがあるのですが、なぜか相性が悪くて良い結果を残せず、フルサイズとフィルターの組み合わせで撮影できていませんでした。天体に使うカメラレンズは、明るくて前玉の大きなものが多く、レンズ前には小さな52mm径のフィルターを使えなかったのですが、Voigtlanderの90mmと180mm、SIGMA70mmには使えます。

今回は、180mmのレンズにLPS-V3を入れて撮影したものとHEUIB-IIを入れて撮影したものを1:1で合成しました。赤い星雲の強調には有利でした。星の色の変化が、LPS-V3では気になっていたのですが、それも軽減されているようです。
このレンズもディスコンのレンズです。2009年の初め、おおよそ10年前に製造中止の際に投げ売り状態のものを買って、あまり使ってこなかったのですが、APO LANTHARの名に恥じない良いレンズです。フィルターを試すのに、もう少し使っていく予定です。

撮影データ:Canon EOS6D (SEO Cooled SP4改造) ISO1600 Auto WB
Voigtlander APO LANTHAR 180mm/F4  絞り解放 LPS-V3使用 5min  x11 HEUIB-II 5min x11 (total 110min)
EM200赤道儀(AGS-1X改) BORG50+QHY5L-II PHD Guiding
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI8でコンポジット&カブリ補正→CS6で合成後強調処理


Astro Duo-Narrowband2018年12月09日 15:51

最近は、Quad band pass filterで盛り上がっていますが、私のところにようやくDuo-Narrowband Filterが届けられました。
とりあえず、目的から48㎜タイプのものを買いました。
内外価格差の大きな商品でした。急いでもいないし、フィルターなので、大きな傷でもないかぎりOKということで、今回はHKから送料無料、消費税なしで届けられました。個人輸入の際、消費税がつく時とつかない時があり、不思議に思っています。

このフィルターの主な目的は、南天遠征で限界を感じたガム星雲の描出の改善になります。超新星残骸のフィラメント構造を描写するには、ナローの力がないと無理と思います。しかし、限られた撮影時間内にデータを取得しないといけないのですが、2バンドの同時データ収集が役に立つと思い導入しました。来年はこれまでのブロードバンドのデータに、今回導入したフィルターで、H-αとO-IIIのデータを加えて画像を作成するつもりです。
どのようにデータを処理するかは、これから考えてみます。まずは、晴れたら月夜でもOKなので、ミルクポッドあたりを使い練習してみるつもりです。適正露光時間の目安、画像処理のやり方を探ってみます。


Quad Band pass filterとLPS-V4の違い2018年12月10日 20:02

話題のQuad BP filterとLPS-V4の透過率の特性をそれぞれ、HPから拝借して、Wave Lengthを上下で合わせて比較しました。

LPS-V4のほうは、下の帯域が少し広く、逆にQuad BPのほうは上の帯域が広く、SIIまでを含んでいることがわかります。これで、どれくらいの画像の差ができるのか?です。
私は、LPS-V4があるので、導入はしないつもりです。

2018.12.13追記
天文リフの山口さんが、フィルターの違いを詳細に比較してくれています。上記に書いた様に、少しの差があるのですが、実写ではLPS-V4のほうが赤色域が狭い分、Rチャンネルののノイズが多くなるとの事。一方、QBPフィルターでは、Gチャンネルの幅を狭くしているのだけれど、デジカメはG画素のベイヤーセンサーの数が多い分、ノイズに有利で巧みな設定と解説していました。似て非なるフィルターの様です。ぴんたん師匠の作品をみると欲しくなりますね。