沈む大マゼラン雲とガム星雲2019年07月04日 19:43

南緯30度のWaddiでは、正確に言えば周極星(雲)となるLMCですが、西に沈むガム星雲と一緒に低く沈んで行きます。
高緯度になるこの付近からカメレオン座にかけては、分子雲があるのですが、高度が低いと低空のカブリもあって描写が難しくなります。
日本からは見えないため、聞き慣れない星座が回りにあります。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
EF35mm/F1.4l-II Filterなし 絞りF2.8 露出時間 2.5minx12 (total 30min)
K-ASTEC GF-50 ノータッチガイド

目印を入れてみました。




ガム星雲とにせ十字2019年07月01日 19:04

今年も前半が終わってしまいました。半年があっという間に終わり、時間の経過に加速がかかっていると感じます。できるだけ、有意義な時間を過ごしたいと思います。
梅雨時で、未処理画像をアップしていきます。なんとなく撮影した画像ですが、視点を変えると面白いかもしれません。

南天で南十字は大変有名ですが、南天の星は2等星でも、けっこう明るく感じます。南十字と間違われるのでにせ十字(False Cross)と言われる、星の組み合わせがあります。写真で撮影すると、あまりめだたないのですが、肉眼でみるとそれっぽく見えて目立ちます。

とりあえず、ガム星雲とにせ十字を撮影した画像はこれです。
撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
EF35mm/F1.4l-II Filterなし 絞りF2.8 露出時間 2.5minx15 (total 40min)
K-ASTEC GF-50 ノータッチガイド

にせ十字がどれかはわからないと思うのでマークしました。
南十字ほどくっきりしないですが、ガム星雲のすぐ南にあります。

木星と土星を従えた天の川中心2019年06月18日 20:26

この4月にWaddiで撮影した天の川の中心部の写真になります。今年は、木星と土星を従えて、より華やかでゴージャスな感じです。ここら辺は、オーストラリアだど、肉眼でも、その濃淡ははっきりと認識できます。双眼鏡なしで、暗黒帯、M8やバンビもそれとわかります。これを切り取ってみました。

南北の2フレームモザイクになります。もう少しつなげる予定でしたが、EF35mmの調子がイマイチで、画面の端で星像の崩れが生じました。帰国してからテスト撮影では問題がありませんでした。なぜ、この様な現象が生じるのか不明です。一度Canonに点検に出してみようかと思います。

撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
EF35mm/F1.4l-II Filterなし 南部分2.5min x24、北部分2.5min x30 (total 135min)
K-ASTEC GF-50 ノータッチガイド

いて座~たて座の銀河2019年06月13日 18:53

銀河中心にあたるいて座は、南天でみるととても明るくて、白く輝いているように見えます。それととなり合うように暗黒帯があります。何か立体感のある感じがします。
ここは、もちろん日本から撮影できるのですが、時期的には春霞が多かったり、梅雨の長雨に悩まされたりで、好条件で撮影することの難しいエリアになります。

今回アップする画像は、モザイクのパーツで撮影したものですが、一枚でも大変綺麗なのでアップします。あまり強い強調はしておりませんが、M8, M20、バンビ、M17、M16、Sh2-54などが、天の川に彩りを添えて、大変綺麗です。南天の好条件で抜けの良い写真を撮るのも楽しみになっています。

アップする写真は、4月のWaddiで撮影したものです。今回のチラゴー遠征では、今回も使っているお気に入りのこのレンズで、モザイクパーツとなる写真をしっかりと撮りたいと思っていたのですが、まったくコマが増えませんでした。来年の課題とします。来年はできれば、短時間撮影をしたいので、少し明るいSIGMA 105mm/F1.4も導入しようかなと画策中です。
撮影データ:撮影データ:Canon EOS6D (HKIR改造) ISO1600 Auto WB
Voigtlander 90mm/F3.5 絞り解放 HEUIB-II使用  4min x16 (total 64min)
K-ASTEC GF-50 ノータッチガイド、気温18℃くらいか?


天文ガイド7月号に拾われる2019年06月07日 17:45

今回のChillagoe遠征は、悪天候で成果ゼロの空振りとなってしまい、少し元気を失いそうでした。荷物を片づけて、届いていた天文ガイドを開くと、4月のWaddiで撮影した「沈むオリオン座」が載っていて、少し元気を回復することができました。


この沈むオリオン座を撮影した意図を選者に汲んでいただけて、大変うれしかったです。
その意図とは①日本とは違う沈み方をするオリオン座②高い透明度で低空まで減衰することのない星の光跡③星の色が大変きれいであることです。

古い本になりますが、藤井 旭先生の「天体写真の写し方」にある「沈むオリオン」の写真は、私にとってはずっと心に残る写真の一つでした。今回は、南天の木に向かって沈むくオリオンを撮影できたのは大変ラッキーでした。

処理については、星の色が消えないように絞りをF4にまで絞りました。また色収差のないBRレンスを用いたEF35mmF1.4 L-IIも良い感じになってくれました。また、この夜は無風で、木の陰影もボケることが無かったです。背景の色は、銀塩系の色を少し意識しました。
色々な好条件があって、自分の意図した絵になってくれたと思います。藤井先生の作品には大流星が写っていますが、私の写真には人工衛星が入ってしまいました。あえて消すことはしませんでした。