星ナビ8月号に入選2017年07月05日 19:16

ゴールデンウィーク前半に撮影した彼岸花と出目金星雲を星ナビ8月号に拾ってもらいました。

この夜は、Yさんと一緒に、四国カルストまで遠征して撮影しました。少し風が強かったのですが、超低空を除き、好条件の夜でした。南天低い対象を撮影するときは、南天の暗く開けたところで、PM2.5の低値の抜けの良い夜に撮影をする必要があります。こんな夜は、数えるほどしかありません。こういう夜が、もっとあればと思うのですが、減っているのが実感です。
来年も、南天遠征をしなけばと思う今日この頃です。



イータカリーナ東領域2017年07月05日 21:19

南天撮影で、自動導入失敗した領域の写真があったので処理してみました。

イータカリーナとIC2948の間で、あまり撮影されていないようですが、なかなか魅力的な領域でした。
調べてみると、NGC3576は自由の女神(The Statue of Liberty Nebula)として、APODにもなっていました。その他にもRCWやGumの番号のある淡い領域があるようです。

たった4枚からの画像なので、強調はあまりできませんでしたが、来年の課題としたい領域です。天の川に沿って、じっくりと色々と撮影してみたい欲求にかられます。

BORG77EDII+F4DG (330mm/F4.3)
Canon EOS6D(SEO Cooled 6D; USB 5Vで弱冷却)+Filterなし ISO1600 6min x4(Total 24min)
GP2赤道儀(AGS-1S改) M-GEN Kowa 75mmでガイド
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI7でコンポジット&カブリ補正→CS6で強調処理

星雲名をいれておきます。




Pro 10S導入2017年07月08日 18:40

長らく使用してきたプリンターを9年ぶりに更新しました。Pixus Pro9000を買ったのは2008年の夏になります。この間、星の写真と年賀状のプリントのみに使ってきましたが、さすがにプリントにムラが出てくるようになり、寿命と判断し,更新することにしました。

今回導入にあたり、大きなA3ノビプリントは不要と思ったのですが、天体写真のクオリティに合うものとなると選択肢がなく、再び大きなPro10SかPro100Sが候補になりました。いずれ20Kgもあり、一人で持ち上げるのも一苦労でした。

違いは顔料と染料の違いとなります。Pro9000は染料インクで、印刷直後の色と一晩おくとかなり色調の差があり、すぐには印刷の良否がわかりませんでした。
Pro 100Sは染料インク、Pro 10Sは顔料インクとなります。Pro 10Sは、10色もあります。しかし、ランニングコストは8色の100Sと大差ありません。Pro10Sは光沢感は少ないものの、印刷直後の色調で特に変化がないという話を聞いて、Pro 10Sに決めました。Printerは、Wi-fi接続可能で、設置場所がどこにでも良くなりました。とりあえず、じゃまにならないところにしました。
Wifiのセットアップには、結局のところUSBでつないでそこからWifiのセキュリテイキー入力としました。


Pro 9000の時は、よっちゃんのICCプロファイルを送ってもらい、これをずっと使ってきました。
今回Printerの更新で、プリントアウトするとき、どういう設定で皆さんプリントされているのか気になるところです。本当は、カラーマネージメントをきちんとしないといけないのでしょうけれど、その辺はずっとほっとらかしです。

今回、一枚テスト印刷で、Pro9000のICCプロファイルを利用して印刷しましたが、けっこう良好なプリントが一発で出てきました。このままでも良いかな、なんて思っています。


梅雨明け間近2017年07月14日 19:36

梅雨明け間近ですが、各地で局所的な豪雨を降らせています。近年の温暖化のせいか、雨の降り方が半端でなくなっているようです。被害に遭われた地域の方々に、お見舞いを申し上げます。

幸いにして、当地ではそれほどの雨は降らず、例年の雨量と比較すると、少ないくらいです。水がめとなる石手川ダムの貯水率も85.9%で、例年比-8.5%です。

さて、月も徐々に細くなり、夏の対象をなんとか撮影できればと思うところです。大変暑くて、熱帯夜となり、観測小屋でも20度オーバーの夜となります。冷却しないと大変ノイジーな撮影になりそうです。今年は、冷却6D、D810Aのツイン撮影を暑いときの撮影に使おうと予定しています。
SS-one Autoguiderには、シャッターコントロール端子が2本あるので、EOS用とD810A用を刺して使うことを考えています。また、HEUIB IIの玄天QRO(フィルター厚1.1mm)を入手しました。これで、冷却6Dと組み合わせでカメラレンズで使えるか否か確かめようと思っています。
暑くなると、蚊や何かわからない毒虫がでてくるのが夏場のいやなところですが、対策をしつつ頑張りたいと思います。

撮影できないときの慰めと撮影計画のために、過去画像を処理しました。彩度を高めて、暗黒部も強調した処理としました。ナチュラルさからは、少しはずれてしまいました。
M8、M20、猫の手付近の画像になります。暗黒帯のへりに多いH-alphaですが、これにまとわりつく暗黒星雲に萌え萌えです。はっきりと名称のわからないものも多いです。Barnardは数が少ないので、まだ同定できますが、LDNは多いので、良く分かりません。



梅雨明け新月期なのに2017年07月30日 09:38

猛暑が続いています。少し暑さに慣れてきたのか、体調は先週に比べると良いです。

やる気満々で迎えた新月期ですが、どうにもこうにも空の状態が悪すぎです。昨夜は晴れてはいたのですが、赤い月がその透明度の悪さを表していました。PM2.5の値をチェックすると30μg/m3以上となっています。実測値と目視で撮影するかどうか決めるのですが、昨夜はいずれもダメでした。徐々に月が大きくなってきて、夏の対象を撮ることができなくなってきました。

気分もモヤモヤと晴れず、過去画像を再処理してみました。梅雨入り前の6月3日に撮影したものになります。
たて座からへび座尾部の暗黒星雲と淡いガスを出すようにしてみました。短時間撮影と多数枚画像で撮影したので、SN比を稼ぐことができたので、少し無理目の強調をしています。

撮影データ:Canon EOS6D (SEO-Cooled 6D) ISO1600 
APO Sonnar 135mm/F2 絞りF2解放  
北側 1min 40sec x39 (total 65min)
ATLUX赤道儀(AGS-1S改) M-GEM + Kowa 75mm でガイド
RAP2でフラット&ダーク処理→CS6でRAW現像TIFF化→CCD Stackでコンポジット&SI7でカブリ補正→CS6で強調と補正処理

暗黒星雲と淡いガスに萌えてしまいます。ここを撮影する時期は、例年夏場で苦労する領域です。満足な露出をかけて撮影できたことがありません。解放F2で100秒で、39枚撮影していますが、もう少しあっても良かったと思います。暗黒帯と言われる部分にも淡いガスがあり、その中にさらに暗く沈んだ暗黒部が複雑に入り組んでいます。青い反射星雲もあって、炙り出してみたいと考えている領域です。
今回の写真には、わかる範囲でマークを入れました。LDNの表示できる星図とも対比してみたのですが、LDNについては、もう一つしっくりと一致しませんでした。

この新月期もダメな天気のようで、いて座からたて座にかけての撮影は、来年以降の課題となります。最近の傾向から、夏場の西日本では、条件の良い夜は望めそうもありません。来年は、ここも南半球で撮影することになるかもしれません。