控えめな勾玉2016年12月05日 20:01

先週木曜夜に北米出張から帰りました。
出発前日も快晴の夜、先週金曜夜も快晴でしたが、どちらも撮影に出かける事ができず、この新月期は坊主になりそうです。仕事あっての趣味とはわかっているのですが、晴れた夜を見送ることは大変恨めしく感じます。

11月初めの撮影分が残っていたので処理しました。
D810Aでの撮影ですが、やはり改造機に比べると、H-alphaの写りはかなり劣る感じです。今回は、H-alphaの強調をことさらせずに処理をしてみました。勾玉にからむ青い部分が綺麗になったのかなと、自分で慰めています。撮影時間を気にせずに思い切り撮影できる夜が来ればと願うばかりです。

影データ:NIKOND810A ISO1600 
BORG125SD+0.85DGL (合成FL=638mm/F5.1) 6min x17 (Total 102min)
EM200赤道儀 QHY 5L-II + miniBorg50 PHD Guiding
DNG Conv. → RAP2でダーク&FLAT→CS6でRAW現像TIFF化→SI7でコンポジット&カブリ補正→CS6で強調と補正処理


M45 (すばる)2016年12月14日 20:24

12月も半ばとなりました。ようやく仕事の方も一段落して、少し年末モードとなりました。先月初めに撮影した分をようやく処理しております。その中から今日はM45をアップします。

「星はすばる」と、かの清少納言が枕草紙で書いており、大変有名な星団です。秋のはじめ、東の空にぼんやりとうかびあがってくると、秋を感じさせてくれます。
肉眼では、6つは十分確認できますが、暗い空だと、もう少し見えるような気がします。車のスバルのマークは、6つの星からなっていますが、その配置は??です。
写真に撮ると、多くの青い星からなる星団で、双眼鏡なんかでみると、大変綺麗です。写真で撮影すると、淡く刷毛ではいた様な淡い星雲が重なってきます。写り自体は良いのですが、処理のほうが難しいと感じる星団です。
影データ:NIKOND810A ISO1600 
BORG125SD+0.85DGL (合成FL=638mm/F5.1) 6min x16 (Total 96min)
EM200赤道儀 QHY 5L-II + miniBorg 50 PHD Guiding
DNG Conv. → RAP2でダーク&FLAT→CS6でRAW現像TIFF化→CCDStackでコンポジット→SI7でカブリ補正とデジタル現像→CS6で強調と補正処理

D810Aの画像データは大きく、コンポジットにCCDStack2を使いました。SI7よりも、かなり速く感じました。

毎年撮影しては、現時点での自分の鏡筒の実力や処理能力の目安としています。
凡庸な作品となりましたが、現時点の私の能力ということを表していると思っています。


EOS 6Dをモバイルバッテリーで2016年12月17日 12:14

来年のチラゴーにむけて準備中です。

色々とシミュレーションして、現地でのトラブルが無いようにしないといけません。
最も問題のある、カメラの電源対策です。
純正の電池は7.2Vですが、これまではカプラーを介して、DC/DC変換アダプター経由で、12Vから電源をとっていました。モバイルバッテリーにも、12Vの出力のあるものもありますが、限られています。USBの5V出力のものがふつうです。

ということで、5Vを12Vに昇圧するものを探しました。6Dでは、2Aもあれば大丈夫な様です。D810Aは4A以上、できれば5A以上が望ましくなります。とりあえず、EOS用を作成しました。

Amazonから、3LED電源モジュールを調達。大変お安いのですが、中国からの直送ということで、信頼性も考え3つ注文しました。最初の1個は不安定でダメでしたが、2個目は安定して使用できています。100均で買った小さなケースに入れました。

こんな感じでつないで、連続撮影のテストをしています。バルブの作動時や切れるときの変動で、不安定な動作になるかどうか、何度も確認が必要です。実際最初のモジュールは不安定でした。2個目は安定しています。

さて、D810Aのほうはどうするかです。
今のところ、これまで使っていた12VのDC/DC変換で、電流の余裕のあるシガープラグ経由でD810Aを使用できています。一方5A以上のシガープラグがついたモバイルバッテリーはSUGOI Battery Airしか見つけることができません。これが、良いお値段なんです。
夜の気温18度のなかで、ノイズの低いD810Aを持っていきたいと考えています。

望遠鏡ですが、二軸の自動導入できるものを1つもっていくつもりです。
SS-one改造 タカハシV-1を候補としていましたが、12V 1Aとの事で、確かにバッテリーの減り方が早く、12Whとすれば、8時間駆動で96Whとなり結構なものです。基本的には、望遠鏡は電池駆動を予定したいたのですが、果たして電池で賄えるか?
GP2赤道儀は通常で12V 300mAなので、1/3の電力消費です。4㎏の重さですが、こちらにしようかと思案中。

この冬休みに、色々とテストをしてみる予定です。

77EDIIがお宝鏡に?2016年12月19日 18:22

ツインで使うことの多くなった77EDIIですが、最初のものは大変満足のできる星像でしたが、もう一本はイマイチでした。新品で買ったレンズだったので、光軸については、問題ないと思っていました。ヘリコイドMをフェザータッチフォーカサーにグレードアップしたり、カメラマウントアダプターをスケアリング調整できるものにしたりしたのですが、最初のものと比べると、どうしても満足できませんでした。

このあたりから、レンズの光軸に疑問をいだきました。てげてげさんが、Y光器さんで77EDIIのメンテナンスをした結果をblogにアップされていたので、私もお願いしてみました。

ロンキースクリーンのデータを添付してもらいました。


調整前の77EDIIは、平衡な縞でなかったのですが、調整後は綺麗な縞となり、お宝鏡のレベルになっています。
実写が楽しみになってきました。

連絡のコメントで、「BORGのレンズは研磨は大変良好ですが、軽量化設計のため、セルも超軽量で、セル内での設定が狂いやすいので、移動時は振動に注意したら良い」とのアドバイスをいただきました。

今回は、新品購入だったので、レンズ自体の光軸を疑っていませんでした。この2年間、無駄な出費をしました。
でも、これで理想のツインシステムになればと思っています。

追記
2000年頃の天文ガイドでしていた、お鏡(たから)鑑定団の記事からロンキースクリーンの見方です。77EDIIはF6.6の二枚玉ですが、縞が平行で、良いレンズであることがわかります。昔の銀塩時代に要求された精度と現在の高画素でフルサイズのデジカメに要求される精度は異なっていると思います。


IC348~NGC13332016年12月26日 12:33

月が細くなってきましたが、当地の天気はイマイチです。すっきりした夜がありません。
もうすぐ年末年始の休みとなりますが、一晩くらいはゆっくりと撮影できればと願っています。

11月初めに撮影して、処理してがっかりして、ずっと放置しておいた画像を再度ゴリゴリしてみました。やはり、この淡い星雲をカラフルに仕上げるのは、私には難しいようです。でも、せっかく処理したのでアップします。
恥ずかしいので、いつもより小さくアップです。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO COOLED 6D + SEO-SP4) ISO1600
BORG 77ED-II + F4DG twin system
フィルターなしで5min x16 x2  総露出時間2時間40分
ATLUX(AGS-1S改) M-GEN+Kowa75mmでsnake modeでのデイザーガイド
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→CCDStack2でコンポジット→SI7でカブリ補正→CS6で2つのコンポ画像を自動整列と変形機能で微調整で合成→その後CS6で強調