今年の初撮り2016年02月09日 18:33

今年は2月7日が初撮りとなってしまいました。
1月はお天気の悪い日が続いたことや、仕事の都合もあって、全然撮影できませんでした。日曜の夜に晴れたので撮影しました。この日は、できれば海遠征を考 えていたのですが、GPV予報がイマイチであったので、いつものホームでの撮影としました。実際は夜半過ぎまで快晴であったので、海遠征すべきでした。

いくつか撮影したのですが、エンゼルフィッシュ(Sh2-264)をアポゾナーで撮影してみました。大きな星雲ですが、比較的淡い星雲です。背びれの部分に少し構造がありますが、その他には、複雑な構造に乏しい星雲です。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600 
Zeiss APO Sonnar135mm/F2 絞りF2.8 2.5min x 36 (Total 90min) 気温-2度
ATLUX赤道儀(K-ASTEC AGS-1S改)
BORG50+QHY5L-II で PHD Guiding
RAP2でフラット→CS6でRAW現像→DSSでコンポジット→SI7でカブリ補正→CS6で仕上げ



イプシロン160テスト2016年02月11日 16:49

ここのところ良い天気が続いています。
ようやく、ε160のテストをしました。
反射鏡なので、まめに光軸を調整したり、主鏡部分のサポートを工夫したりしないと安定運用には至りませんが、その実力の一端について感じることができました。

仕事が終わってから短時間のテストでした。RAW画像を背景の色調のみニュートラルにして、JPEGリサイズのみで、フラットやダークなしのフルサイズでの画像です。

中心部や周辺の切り出しのアップです。
光軸の追い込みがもう少しでしょうか。それでも、やはりεファミリーの星像と思いました。もう少し調整を追い込んでいきたいのですが、あれこれと忙しい。

北天分子雲2016年02月14日 11:21

2月になり、夜半も過ぎると、冬の星座は西へ傾いてしまい、少し寂しげな春の星座が昇ってきます。春の星座には、多くの系外星雲があり、長焦点での撮影が必要となってきます。それ以外に狙うべき対象として、北天の分子雲があります。M81とM82の近くにあるものは、通称「大王イカ」とも言われています。

今回初めて撮影しましたが、やはり淡い星雲でした。分子雲の多くがそうであるように、色が乗りづらく、モノクロームでの撮影の様になりました。M81とM82が飛んでしまわない程度の強調としました。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO-SP4) ISO1600
BORG 77ED-II + F4DG twin system
HEUIB-II で7min x17,LPS-D1 7min x13 総露出時間3時間30分
EM200(AGS-1X改) M-GEN+Kowa75mmでsnake modeでのデイザーガイド
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→SI7でコンポジッ&カブリ補正→CS6で2つのコンポ画像を自動整列と変形機能で微調整でコンポ→その後CS6で強調

以下は姉妹ブログのヤフーブログのほうでMr.JDISさんからのご質問があったので補足です。

淡いものの処理の私のやり方です。赤い星雲とは限りません。

まずは
①画像データーを強調処理に耐えるだけ、たくさん撮影する。分子雲では最低30枚以上を用意しています。
②次に、良好なフラットを作成して、フラット処理を行う。
③それでも強調すると、カブリやムラが出てくるので、下処理として、コンポジットした画像のムラを十分取り除きます。そのためには、マスク処理をしたりして、背景部分はできるだけフラットになるようにします。

淡いものの強調はほんまかさん流です。星雲選択マスクの作成によるものです。
http://honmaka.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/112-b9b9.html に詳しく紹介されています。

赤いものの強調では、白黒化したときレッドとマゼンタをメインに選択しますが、こういう色ものではないときは選択せずに、デフォルトのままにして白黒にします。
そして、明るさの最小値フィルターを使い、星雲選択をします。微光星がなくなり、それをマスク画像としますが、マスク画像を適度に処理して用います。これを星雲選択マスクとして利用します。主にトーンカーブマスクで淡いところを持ち上げています。
たぶん、色々な手法があるのだろうと思うのですが、この方法が私には理解しやすく、良く使っています。

今回の分子雲も、淡いので強調すると破綻しやすいです。ノイズで、ややもすると、汚く見えてきます。淡いものを描出するときは、背景や星が汚くならないように注意が必要と感じます。

くらげ星雲2016年02月16日 20:28

前回は、色の少ない分子雲でしたが、今回は一転して、赤いH-alphaメインの星雲をアップします。

ふたご座の足もとにあるくらげ星雲 (IC443)です。
この星雲は、超新星残骸と思われ、細かなレムナント構造が魅力的です。そのチリチリモヤモヤとしたくらげの暈部分は、ナローで撮るべき対象かもしれません。
今回はツインで、片方をLPS-D1, もう一方はLPSーV3で撮影して合成しました。
撮影データ:BORG 77ED-II + F4DG twin system
Canon EOS6D (SEO-SP4) LPS-D1 ISO1600 7min x13
Canon EOS60D (Central DS) LPS-V3 ISO 1600 7min x13
EM200(AGS-1X改) M-GEN+Kowa75mmでガイド
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→SI7でコンポジッ&カブリ補正→CS6で2つのコンポ画像を自動整列と変形機能で微調整でコンポ→その後CS6で強調


SS one miniで最新仕様となったV-1赤道儀2016年02月20日 15:08

古い私のV-1赤道儀でしたが、ほんまかさんに改造をしてもらい、2軸オートガイドができるようになりました。この時代のタカハシの赤道儀の多くがそうで あるように、これもDEC側は部分微動でしたので、2軸オートガイドや自動導入は無理と思っていましたが、ほんまかさんのSS-one miniによって、2軸オートガイドに加えて自動導入(300倍速)も可能となりました。
V1赤道儀には極軸望遠鏡がないので、大変不便でした。Polar finderはほぼ入手不可能でしたが、これもPoleMasterやほんまかさんが開発されている電子極軸望遠鏡により、精度の高い極軸合わせが可能です。

以下の写真は、ほんまかさんが送ってくれた完成写真です。
本当に届くのが楽しみです。
長い天文歴の中で、最初に買ったV-1赤道儀だっただけに、40年ぶりに復活できたのうれしい限りです。
今度は、これを持って南半球に行きたいと願っています。目標は、BORG77EDIIのツインシステムですが、1台だけでも十分と考えています。しばらくは、軽量機材で気楽に遠征をしたいと思っています。