M-GEN投入2015年10月18日 20:08

昨日から今朝にかけては、好天にめぐまれて撮影しました。ここのところの帯状高気圧のおかげか、大変安定したお天気でした。こんなに晴れの多い10月は、天文に復帰して10年ちかくですが、初めてです。
早い時間帯は、若干高めのPM2.5と町灯りの影響もあり、背景の空が少し明るかったのですが、夜半過ぎには良い星空に恵まれました。休日前の夜で、久しぶりに完全徹夜の撮影をすることができました。

昨夜の課題は、M-GENの実戦投入でした。

コントローラーが小さくて、CCDの撮影部もKowaの75mmレンズをつけたので、大変コンパクトな印象です。コントローラーの表示の文字は小さくて、シニア世代には少々つらいところがあります。
マニュアルを見ながらの最初のとっかかりは、多少もたつきましたが、なんとかうまくできました。
フォーカスは、K-ASTECさんのフォーカスの目安を参考にする、とすぐ出てくれました。
M-GEN自体はT2マウントなので、Cマウントレンズはダイレクトに装着出来ません。この部分もK-ASTECさんの変換リングが必要です。よくあるC マウントレンズだと、鏡胴が太くて、これも装着不可です。Cマウントレンズ使用する予定ならば、このアダプターと使用するレンズの選択が必要です。私の COSMICAR 50mmは装着できませんでした。

Cマウントレンズにはフィルターネジがないので、フード装着は困ります。これも、K-ASTECさんのゴム製フードをとりつけて、テープで固定しました。

ガイド自体は今回は330mmのガイドでしたが、流れたコマはほとんどなく、成功率は大変良かったです。スタンドアローンのガイダーとしては優秀と感じました。
一番の目的のデザーガイドも設定をしておけば、何の問題もなく可能でした。ツインのカメラコントロールケーブルを御願いしていたので、これも二台同時にガイド星の移動を少しした後、30秒くらいの間をおいてガイドしてくれます。
オートガイドと露出のコントロールは別になっています。オートガイドをスタートしても、露出は開始しません。
露出の設定は前もって、分数とコマを少し多めに設定したプログラムをいくつか作成して登録します。露出スタートで、初めてカメラのシャッターが切れます。
いったん設定が終わったら、大変便利なツールで、遠征にも電力消費も少なく有利と思います。

付属のケーブルが大変太くて硬くて、昨夜の温度でも、なんとかならないかなと思いました。寒くなったら、ケーブルが棒の様につっぱるのではないかと心配です。
コントローラとCCD部を接続しているのは8芯のケーブルで、コントローラーと望遠鏡のAUTOGIDE PORTを接続しているのは6芯のケーブルでした。もう少し柔らかいケーブルを調達して替えたいところです。6芯のほうはRJ11のクロスケーブルと思います。8芯のケーブルは初めででしたが、RJ45ケーブルかと思います。柔らかいケーブルに変更してみる予定です。

ということで、おおむねM-GENには満足できました。
画像処理のほうは、今夜にでもフラットを作成して、おいおいやっていく予定です。

秋冬の銀河2015年10月19日 12:30

撮影の合間、薄明前の時間に撮影した秋冬の銀河です。夏の銀河とは違い、繊細な流れです。いつもの小屋付近では南は山の稜線で遮られ、南天低いところは見えません。
今回の超安定した快晴の連夜でしたが、まだガム星雲などの対象には早すぎなので、遠征を見送りました。山へ遠征できるのも、考えたら11月初めまでが凍結しない安全な時期です。今年は、冬の訪れが早そうなので、次の新月期は、もう凍結路で、海遠征になるのかもしれません。

黄道光がクロスして見えています。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO-SP4) ISO1600 
EF8-15mm/F4 15mm 絞りF4  4min x 4(total 16min), 少々トリミングしています。
K-ASTEC GF-50赤道儀 ノータッチガイド
CS6でRAW現像TIFF化→SI7でコンポかぶり処理→CS6で強調処理



M-GENのファーストライト(おひつじ座分子雲)2015年10月20日 12:39

以前GENTAさんが、紹介されていた「おひつじ座分子雲」をM-GENのディザーガイドで撮ってみました。私の6D(SEO-SP4)で普通にPHDを使い、オートガイドして撮影すると、長時間露光で、少しずつガイドがずれていき、コンポジットすると、ガイドずれの方向にノイズが発生します。淡いものを強調す ると、特に目立ちます。MGENでこのノイズが解消できたらと思い撮影しました。

ディザーガイドで、このノイズは解消されました。Snakeのモード、ピクセル移動量はデフォルトの4ピクセルとしましたが、思ったよりも移動量が大きくて、コンポジットに困りました。望遠鏡の直焦点の場合は、このピクセル値はずっと少なくても良い様に思います。

撮影した画像はこんな感じです。カラーで撮影しているのですが、墨絵の様になってしまいました。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO-SP4) ISO1600
BORG 77ED-II + F4DG twin system
HEUIB-II で6min x18,フィルターなしで6min x18 総露出時間3時間36分
EM200(AGS-1X改) M-GEN+Kowa75mmでsnake modeでのデイザーガイド
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→CS6でコンポジット→CS6で2つのコンポ画像を自動整列と変形機能で微調整でコンポ→その後CS6で強調

NGC281とIC59&632015年10月22日 20:46

最近の撮影で多かったのは、77EDII+F4DG+6Dでのツインでの撮影でした。長時間撮影をもくろんでいたので、一度セットすると、たいていは1時間半は放置となります。その間、もう一台のほうには、冷却60Dとアポゾナーで多数枚撮影しておりました。この画像が未処理でいくつかあるので、ぼちぼち 処理しています。

カシオペア座のNGC281とIC59&63です。なかなか思い通りにはいきませんが、とりあえずアップします。
撮影データ: Canon EOS60D(Central DS改) ISO1600 FFなし
Zeiss APO Sonnar135mm/F2 絞りF2.8 2.5min x24 (Total 60min)
気温14度
ATLUX赤道儀(K-ASTEC AGS-1S改)
Famisco60改+QHY5L-II で PHD Guiding
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→SI7でコンポジット&カブリ補正後→CS6で仕上げ


Sh2-264とSh2-263(エンゼルフィッシュとえさ)2015年10月24日 11:13

77EDII+F4DGツインシステムで撮影したオリオンの頭に相当するところにある大きな散光星雲Sh2-264の一部を撮りました。通称エンゼルフィッシュと言われていますが、まさにその形はそっくりです。その口元のカラフルな散光星雲はSh2-263でエンゼルのえさとも称されます。

ここは、比較的淡いのと、背後には、分子雲がいっぱいで、たっぷりと時間をかけて撮影したいところです。今回はツインで撮影したのですが、まだまだ時間的には十分とは言えません。それでも、これまでよりは良いデータを得ることができました。
背びれ部分と餌を同時に入れようとしたため、構図に難があるので、モザイクデータの一部として、もう少し撮り足したいと思っています。
撮影データ:Canon EOS6D (SEO-SP4)ISO1600
BORG 77ED-II + F4DG twin system
フィルターなしで6min x14 x2  総露出時間2時間48分 気温12度
EM200(AGS-1X改) 
Pencil BORG+DSI-Pro PHD Guidingでオートガイド
RAP2でダーク&フラット補正→CS6でRAW現像TIFF化→SI-7でコンポジット→CS6で2つのコンポ画像を自動整列と変形機能で微調整後コンポ→その後CS6で強調