フルサイズ用フィルターをどうするか?2014年07月24日 19:47

APS-Cでは、FF typeのLPS-V3, P2, HEUIB, HEUIB IIと色々なフィルターを使っています。

フルサイズでは、主にBORGのF4DGのフィルターボックスに入れて使うことになって、52mmのフィルターを用意しないといけません。フルサイズ用で 最初に買ったのは、HEUIB-IIでしたが、これは赤カブリを強く抑えるので、ニュートラルな背景となり、処理がしやすい感じです。初代のHEUIBと の比較では、赤を少し抑えすぎかなという印象があります。

長い梅雨の間に繁殖したポチリヌス菌のおかげで、52mmのLPS-V4を買うはめになってしまいました。
これで、赤い星雲のハイコントラスト化を狙います。フィルターボックスなので、抜き差しが簡単で、以前試したHEUIB-IIとのコンポジットなども試したいと思っています。

なかなか、晴れないので、ポチリヌス感染毒素が体から抜けません。
最近IDAS以外の光害カットフィルターが発売されており、特性曲線を比較しました。
サイトロジャパンのLPR-NもKenkoのLRP Type IIも特性は、LPS-P2とほぼ同じでした。
LPS-D1は、赤外域の透過部をH-alphaのところに絞って、赤カブリを抑制しているという事みたいです。

もし買うなら、LPS-D1かなと思いました。元々、P2の出番は大変少ないですが、どんなものか興味があります。
曇天が続けば、ポチしてしまうかも~



SIGMA 50mm F1.4DG Art再評価2014年07月26日 14:22

昨夜は、当地は抜けはイマイチでしたが、良く晴れました。標高450mの観測地でも、夜中で23°までしか温度が下がりませんでした。
SIGMA 50mmのテストをしました。
結果は、前のレンズよりは良い結果でした。しかし、フルサイズの最周辺部は、F4まで絞ってもコマが少し残ります。でも、色収差のない良いレンズと考えます。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600
SIGMA 50mm/F1.4 DG Art F2.8 2min 
PS CS6でRAW現像後、カラーバランスのみ補正

このサイズだと、全くコマは見えません。
画面右上のM31を入れて、等倍切り抜きです。
まず、F2.8の周辺像です

ついでF4に絞って、露出を4分少々にのばしたものがこれになります。
改善が見られます。隅のほうに、少しコマがありますが、十分な性能と評価しました。

それにしても暑い夜でした。6Dも23°では、ノイズが目立ちます。ダーク引きが必須となります。


網状星雲2014年07月29日 12:20

先週金曜夜は、当地では久しぶりの快晴となりました。2ヶ月近く撮影できなかったので、仕事を終えてから、いそいそと観測小屋まで行きました。海抜450mの小屋ですが、その夜は夜半を過ぎて23°まで気温が下がりましたが、例外的に暑い夜となりました。
かねてからの撮影対象を撮影する予定でしたが、久しぶりで、あまりスムーズに撮影をこなすことができませんでした。
その中の一つの網状星雲を処理したのでアップします。この夜の空の透明度はイマイチであったためか、青い部分の写りがこれまでよりも悪いように思います。
ノイズの少ない6Dですが、23度だと、かなりのノイズが出てくるので、ダーク引きは必須となります。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG (330mm/F4.3)+HEUIB-II 5min x12
EM200赤道儀(K-ASTEC AGS-1X改) Famisco60改+DSI-Proで PHD Guiding
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→DSS→CS6

網状星雲部をトリミングして、少し背景を締めてみました。


へびつかい座の暗黒星雲2014年07月30日 19:47

今回梅雨明けにへびつかい座の暗黒星雲を撮影して、モザイク合成しました。

やはり、気温が高かったせいか、ノイズが多くて、コンポジット枚数が少なかったと反省しています。
6Dだと、ラージフォーマットの効果で、星像は小さくなるのですが、モザイクにすると、さらに星が小さくなってしまいます。これ以上のモザイクは、プリントしないのであれば、必要がないように感じました。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO SP4) ISO1600
BORG77EDII+F4DG (330mm/F4.3)+HEUIB-II 5min x4, 4コマモザイク
EM200赤道儀(K-ASTEC AGS-1X改) Famisco60改+DSI-Proで PHD Guiding
RAP2でダーク&フラット→CS6でRAW現像→DSSでコンポ後Fits化→SI7でカブリ補正後TIFF化→CS6で仕上げ


SIGMA Art50mmでの夏の銀河2014年07月31日 20:27

暑くて、すっきりしない夏空が続いています。
ようやくSIGMA 50mm/F1.4 DG Artで、まともに撮影して処理もしました。

このレンズは、APS-CならばF2.8で余裕で全域収差の無い星像になると思います。フルサイズでは、周辺部を気にするならばF4まで絞ると良いと思います。
最近のSIGMAの高性能レンズは、色収差を徹底的に排除しているようです。気になる赤ハロ、青ハロは感じません。フルサイズでも、最周辺部を除き画面の 95%くらいで星は丸く写ってくれます。フルサイズで、星は小さめに描写されますが、加えてシャープできりりとした星像になってくれます。

このレンズで、透明度の高い夜にしっかりと撮影してみたいと思います。

今回は気温23度で暑く、抜けもイマイチの空でしたが、夏の銀河を撮影してみました。いつものカラフルさがありませんが、その性能の一端がわかると思います。

撮影データ: Canon EOS6D(SEO SP4) ISO1600 
SIGMA 50mm/F1.4 DG Art 5min x4 Filterなし
K-ASTEC GF50ノータッチガイド
RAP2でダーク減算→CS6でRAW現像→SI7でコンポジット&カブリ/周辺減光補正→CS6で仕上げ