再処理5 Vela SNR2020年05月21日 18:45

画像再処理シリーズです。

今回は昨年撮影したVela SNRをもう一度見直しました。そのきっかけは、FacebookでみたS氏のブロードバンドの画像でした。前回の処理はSTC Dual Norrowband Filterの画像とHEUIB-IIの画像をブレンドしたものでした。SNR上部のO-IIIのフィラメント部分をより出すようにしたので、O-IIIの色がそのまま出てきて、緑色のフィラメントが前面に出たものになりました。
O-IIIのフィラメントの本当に色は、もう少し青い様で、今回はその部分を見直しました。
また、合成するHEUIB-IIの画像を2018年に撮影したものに変更しました。2018年のHEUIB-IIのほうが、淡いところまで良く出ていたので、こちらをベースに、Dual Narrowbandのデータを合成しました。




再処理42020年05月15日 18:14

5月も中旬となりました。連休中には好天の日が多かったのですが、月も大きくて何もせずに自粛の日々を過ごしていました。
今週水曜の夜は大変好天でしたが、日中忙しくて疲れてしまい、夜の活動をする気力がわいてきませんでした。少し後悔と後ろめたさを感じています。
世間では首都圏や関西圏の一部を除き、非常事態宣言が解除となりました。タイミング悪く、愛媛では某病院で集団発生があり、条件付きの解除の状態です。新型コロナの収束は、なかなか大変と感じます。

今週の週末ですが、お天気が悪くなります。週明けもお天気がすっきりしません。いわゆる走り梅雨の状態みたいですが、梅雨までには夏の銀河を撮りたいと思っています。
そこで、過去の写真を再処理してみました。最近はD810Aもあるのですが、やはり色調が少し特徴的であることやH-alphaが少し弱いこともあり、そこまでは出番がなく、今も主力機は6Dです。6Dは2013年10月より使っているカメラです。Seo Cooled 6DやStarshop新改造、HKIR改造なども買い足して複数の6Dを使っています。6DとAPO Sonnarで撮影したもので、元データの良いものを再処理してみました。


散光星雲と暗黒帯のからみが素敵です。わかる範囲で星雲名を入れました。




天文ガイド6月号に採用2020年05月05日 08:27

3月の連休の時に、海遠征したときに撮影した「昇るさそりと火球」が、久しぶりに、フォトコンに入選しました。

最近のフォトコンは、大変ハードルが高くて、なかなか採用されませんが、今回は緑色に輝く火球のおかげで採用されました。海まで行って、大きな火球を見ることができ、その作品が掲載されて、大変良かったです。2020年3月21日の天リフギャラリーFB分室には、佐田岬半島の対岸の大分の佐賀関で撮影された同時流星と思われる写真がアップされています。そちらも合わせてみてもらえたらと思います。

昇るさそりと一緒に撮影していたのは、おおかみ座の暗黒星雲でした。さそりの東にある星雲で、国内では低空のために、あまり注目されることがありません。ここをしっかり撮影できればと思い設定したフレーミングでした。

少し明るくして、流星のコマをはずしたデータで、おおかみ座のマップを作製しました。
四角のフレームは、下のB228とその周りの分子雲の写野です。

国内では早春に撮影すべき対象となりますが、低空のため難しい対象になります。
下の写真は2018年に豪州遠征したときの写真になります。暗黒星雲のまわりに分子雲が広がっています。こういう対象は得意とは言えないのですが、そそられます。

連休も残すところ明日までとなりました。満月期ということや自粛中ということで、自宅でだらだらとのんびりしております。
そんななか、崩壊したアトラス彗星の代わりにスワン彗星 C/2020 F8が長い尾を引いている写真がネットでアップされています。南天ではそこそこ見えるみたいですが、国内では低空で難しそうです。月も大きいので、なお難しそうです。
近日点は5月27日で、これからしばらくは情報に注意していきたいと思います。

エビ星雲(IC4628)再処理2020年05月02日 17:55

非常事態宣言の自粛のなか、連休後半の始まりです。今日午前中は仕事していましたが(この時期大変ありがたいことです)。午後から連休に突入です。
先週末からの晴天続きの夜も、体調保持と自粛との関係で、撮影に行くこともなく、早寝早起きの日々でした。
こういうときは、画像処理をして気を紛らわすのが良いです。
特に新しい、テクニックがあるわけではないのですが、背景のかぶりを整えたり、彩度をアップしてみたり、DeNoise AIやStarnet++を試してみたりと、あれこれやってみました。
ノイズを消すと、細部が無くなるという、諸刃の刃でどこまで使うかの手加減が必要だと思いました。できることならば、十分なデータを元にして、画像処理するのがベストという基本になります。

今回処理するのは、さそり座の低いところのエビ星雲付近です。肉眼では赤い星雲は見えないでのですが、ここは双眼鏡で見ると、NGC6231などの散開星団が宝石のようにみえて大変きれいです。今回は星色を残すべく処理しています。

2017年5月に初めて豪州遠征したときに撮影したものになります。

星雲や暗黒星雲に名前を入れています。
Dark Towerの色にそそられます。
Gum55(RCW113)の南部の名もない暗黒帯のなかに複雑な淡いガスと暗黒星雲があります。こんなところに萌えてしまいます。
また、豪州でしっかりと撮影したいと思う領域です。



再処理その2:Colorful Coalsack2020年04月22日 17:54

2018年に撮影したCoalsackを再処理してみました。
今回あえて、カラフルな石炭袋と題名をいれました。

宮沢賢治の銀河鉄道の夜ではこのように書かれているCoalsackです。
「あ、あすこ石炭袋だよ。そらの孔だよ。」カムパネルラが少しそっちを避けるようにしながら天の川のひととこを指さしました。ジョバンニはそっちを見てまるでぎくっとしてしまいました。天の川の一とこに大きなまっくらな孔がどほんとあいているのです。その底がどれほど深いかその奥に何があるかいくら眼をこすってのぞいてもなんにも見えずただ眼がしんしんと痛むのでした。

確かに肉眼では、何にも無さそうな暗い穴に見えるのですが、今の機材で撮影して、画像処理をすると色々なものが写ります。

再処理してみて、赤い星雲を同定しました。Gum ナンバーやRCWナンバーのついた小さなH-II領域や淡いのがたくさんあります。ナンバーを同定できないものまであります。Acruxの隣の淡い赤い星雲は、Milky Way Exploreでは、Ge300.8 +0.3 Ge300.0 +0.4となっています。このGeが何かわかっていません。
Sharplessカタログはとても有名ですが、南天の途中で切れています。
Gumカタログは、Colin S Gumにより1955年に発表された南天のH-II領域のカタログです。RCWカタログは、Rodgers Campbell Whiteoakカタログで、1960年に上記の三人により発表されました。かなりオーバーラップもあります。Originalの論文は、ネットで検索すれば入手可能です。103a-Eにフィルターを入れて撮影した画像を利用して、H-II領域をリストアップしたものです。