Vela SNR 20172017年03月08日 20:43

ようやく先月末に撮影したほ座超新星残骸(Vela SNR)を画像処理しました。

デジカメ撮影なので、レムナント構造を描写するのは限界があります。南中の前後の2時間弱が撮影できる時間になります。今回はツイン撮影での画像を合成しました。低空の赤カブリの補正でHEUIB-II, LPS-D1を使っています。LPS-D1でも酸素輝線を透過させるので、レムナント構造の描写には、問題なかろうということで使っています。HEUIB-IIの玄天は、金欠で未だ入手できていません。O-IIIでの撮影は、前回Sh2-308の撮影で、2時間弱では難しいことが分かっていたので、トライしませんでした。

LPS-D1はH-alphaの強調には有利です。全体の色調は、HEUIB-IIが良くなります。今回は1:1のブレンドで合成しています。酸素輝線の強調には、青と緑の画像を利用してマスクを作成しました。この色調については、ナローバンドの様な色調になりませんでした。

撮影データ: 
BORG77EDII+F4DG Twin System (330mm/F4.3)
Canon EOS6D(SEO-SP4)+HEUIB-II ISO1600 6min x18
Canon EOS6D (Starshop新改造)+LPS-D1 ISO1600 6min x18 (total 216min)
GPD赤道儀(AGS-1S改) M-GEN Kowa 75mm Snake modeでディザーガイド
RAP2でFLAT&DARK→CS6でRAW現像後TIFF変換→SI7とCS6でコンポジット後TIFF化 → CS6で2つの画像をコンポジット→CS6で強調処理

低空対象のSNRの酸素輝線をデジカメでカラフルに出すのは、限界を感じました。今年オーストラリアでここをもう一度撮影できるチャンスがあるので、どうなるか試してみるつもりです。