LPS-D1とHEUIB-II合成によりオリオン2017年01月13日 19:59

D810Aでのオリオンは普通に処理すると大変大人しいオリオンとなってしまいました。そこで、TWIN撮影でのデータが少なめで放置していたのですが、LPS-D1とHEUIB-IIで撮影したオリオンがあったので処理してみました。

HEUIB-IIもLPS-D1もH-alphaを透過させつつ、赤かぶりを抑え気味にするフィルターです。LPS-D1は主に光害カットフィルターとして使われますが、よりH-alphaを強調させてくれます。この2つのデータを合成してみました。結果として、赤い星雲は大変楽に描写することができて、改造機の恩恵を感じます。この色調が正解かどうなのかは不明です。なぜ、違うフィルターを使ったかの理由は、単純にHEUIB-IIを2枚持っていなかったので、こういう組み合わせでの撮影したといいうことになります。
撮影データ: Canon EOS6D(SEO-SP4) ISO1600 、EOS6D(SEO-COOLED 6D)
BORG 77EDII+ F4DG (HEUIB-II) 6min x6, BORG 77EDII+ F4DG (LPS-D1)  6min x5
GPD赤道儀(AGS-1S BLD改造) M-GEN Kowa 75mm Snake modeでディザーガイド
RAP2でフラット&ダーク処理→CS6でRAW現像TIFF化→CCD Stack2でコンポ→SI7でデジタル現像&カブリ補正→CS6で2つの画像を合成処理その後強調処理 

IDASのHPを見ると、より薄い1mm厚の玄天Proがいつの間にか発売になっていました。ツイン用にもう一枚HEUIB-IIを買うつもりです。ツイン撮影の目的以外に、以下の期待がありますが、どうでしょうか?

F4DGの場合、補正レンズの間にフィルターが入るので、バックフォーカスの影響は少ない様に感じますが、レンズ後部に普通の2.5mm厚のHEUIB-IIなんかを入れると、フィルター厚の約1/3程度のバックフォーカスの延長を来します。大変シャープなApo Sonnarではレンズ後部にフィルターを入れると、フルサイズ一眼の周辺像に影響が出るみたいで、今のところ使えていません。フィルター厚1mmであれば、これが少なくなるかもしれないかと少し期待しています。



コメント

_ yatsu ― 2017年01月14日 16:20

NIKON1957さん、こんにちは。
新しいオリオンのお写真も、色合いが心地よく、美しいと感じます。
LPS-D1は私も持っていますが、私が画像処理すると青い星が緑色に発色してしまい、全体の色も不自然になってしまうのです。一方、HEUIB-IIはとても使いやすいと感じております。

フィルターに関しては私は経験も勉強も不足しておりますが、興味はあります。バックフォーカスが変わってしまったら、僕にはお手上げです。
また、Hαなどのナローバンドですと、輝星にゴーストがでてしまい、僕のスキルでは作品になりません。ガム星雲のフィラメントをAOOで撮ってみたいと思うのですが、現段階では難しそうです。それはそうと、BORG 77EDII+ F4DG と1mm厚の玄天Proとの相性のレポート、楽しみにしております。

アポゾナーは私も買いましたが、恥ずかしながら全く使いこなせません。ピントやフラット補正が非常にシビアな感じがします。昨年チラゴーの写真は、アポゾナーでと撮ったものはどれも作品の体をなしていません。今年はアポゾナーは持っていかないことにしました。

_ NIKON1957 ― 2017年01月15日 10:26

LPS-D1やP2, V3, V4のいずれのフィルターもこれまでのハロとは違う色合いになることがあると思います。フォーカス位置やレンズにより、一定とは言えないのですが、これが処理を進めたときに、星の色調に影響が出てくると思います。星の色を上手にだしたいと思うのですが、これが難しいです。
H-alphaのナローバンドフィルターでは、メーカーによりゴーストの出方が違います。経験からはAsmk社のものは多かったです。一方冷却CCD用に買ったBa社のものは少な目と思います。お高いA丼社は、さらに少ないと感じます。これらのフィルターの位置も影響があるかと思っています。でも、ナローバンドフィルターをテストをするだけの財力と暇がありません。
BORG77EDIIは、補正レンズの前玉と後玉の間にフィルタボックスがあるので、バックフォーカスへの影響は少ないようです。COOLED 6Dのフィルターボックスはレンズの後部にあるので、もろにバックフォーカスへの影響があります。APS-CでのFF1.4mmよりも厚い2.5mmでは星像に影響が出たのではと推測しています。玄天が1.1mmで出た理由は軸上色収差、非点収差の変動が少なくなるとしており、その部分で期待しています。

アポゾナーは、大変素晴らしいシャープなレンズですが、確かにフラットが決まりづらいです。なぜか中央集光のようなところができたりします。でも、明るさとシャープさから、チラゴーで使う予定です。

_ yatsu ― 2017年01月16日 21:52

NIKON1957さん、こんばんは。

玄天1.1mm、よさそうですね。機会があったら試してみたいです。
半年前にチラゴーで撮ったアポゾナーの写真、未だに完成しません。
アポゾナーは、おしゃる通り非常にシャープで明るいですから、使いこいなせたなら凄いのでしょうね。精進いたします。

_ BRC ― 2017年01月25日 09:43

はじめまして、今回の遠征でお世話になります、BRCこと西本と申します。
Yatsuさんの御紹介での参加の運びなりました、海外旅行は初めてに(25年前と合わせて2回目)等しく海外遠征は勿論、初めてになります。初めて尽くしですのでご教授&ご指導宜しくお願い致します。

記事を読ませて頂き、玄天フィルター・HEIUBⅡフィルターについて書かれてましたので
当方の体験談を参考に出来ればと思います。

玄天フィルターは、2.5mm→1.1mmになり確かに魅力的ですよね!
先日、今回の遠征にも参加致します、N村さんが購入されアストロ6D+玄天+アポゾナーでテスト撮影した所、ピントが出ませんでした。当方のHEUIBⅡ48㎜ではピントが出ますので、フィルター厚の変化が原因で結局アストロ6D側のマウントスペンサーを撤去し合焦しました。

このような事例が有りますので、ご参考になれば幸いです。

結局、自身は52㎜のHEUIBⅡフィルターを購入いたしました、N村さんには人柱になって頂き申し訳なく思っております。^^

今回の遠征では、カメラは、アストロ6D、6D(sp4)、D800E  レンズはアポゾナー・シグマ35mm・Nikon 14-24mmで臨みたいと思っております。

初回から長文になりましたが、今後とも宜しくお願い致します。^^

_ NIKON1957 ― 2017年01月25日 13:14

BRCさん、こんにちは。
Yatsuさんのお話や、Facebook, 天文誌を通じて、ご活躍の様子を拝見させていただいています。今回、チラゴー遠征にご一緒できるとのことで、大変うれしいです。
海外遠征は、日食でハワイと上海に行っただけで、星空撮影にいくのは初めてです。色々と情報収集している間に、早くも4ヶ月を切ってしまいました。機材の事前テストをしたいと思いながら、寒いのと天候不順でできていません。
玄天フィルターについての情報、ありがとうございました。玄天では合焦しないことがあるのですね。今回のチラゴーは、無光害、PM2.5もきわめて低いので、フィルター無しで、良いデータが得られると思っています。持って行くカメラは、6D二台とアポゾナー、EF35mm/F1.4L-IIを予定しています。直焦点は、77EDII+F4DGでいく予定です。なんとか、安定した2台の運用ができるように調整中です。D810Aは、電源問題があるので、今回はやめておこうかなと思っています。

今後とも宜しくお願いいたします。

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