四国から南天限界2016年05月23日 12:55

ここのところ、NZへ遠征した方の写真を見ては、愕然とするばかりです。
南天の低いところが、真上に来て、その上PM2.5とは無縁の凄い空で撮影しているので、驚くほど綺麗な写真ばかりです。

ここ数日は初夏の天気で、暑いくらいです。満月期であり、撮影はできないのですが、PM2.5も高めで、空の抜けは悪いです。この後は、梅雨に入ってしまいそうで、今年のさそりのチャレンジは終わりかもしれません。

今年は、今のところ残念ながら南天低いところのチャレンジはできていません。国内で、できる限りのチャレンジをしてみるつもりでしたが、チャンスを逃して しまいました。NZの写真をお手本にして、昨年の写真をもう一度処理してみました。低空の大気差や大気光を補正してみました。

昨年4月27日未明の写真です。この夜は好条件でした。
撮影データ:Canon EOS60D (Central DS改) ISO1600  HEUIB FF.使用
SIGMA 50mm/F1.4 絞りF3.2  2.5min x9 (total 22.5min)
K-ASTEC GF-50赤道儀 ノータッチガイド
RAP2でフラット補正→CS6でRAW現像TIFF化→CS6でコンポジット&強調処理

当夜の同時刻の星図です。
やはり、高度10度以下は、かなり厳しい条件となると思われます。10度以上はあれば、そこそこ写る可能性があると感じます。

南天撮影をするときのポイントとして、
①好条件の撮影地 → できるだけ標高が高く、南天の光害がなく、見晴らしの良いところ。
②好条件の夜 → PM2.5が低値で、南天低いところまで晴れていること
③フィルターはHEUIB やHEUIB IIなどの赤カブリを抑えるフィルターを使うほうが好結果となる
④処理に際しては、低空低いところは大気差による星の浮かび上がりを考慮したコンポをする

フルサイズカメラでカメラレンズで撮影するときは、フィルターが使いづらいので、梅雨になったら、冷却改造にする予定です。



コメント

_ yatsu ― 2016年05月24日 22:38

NIKON1957さん、こんばんは。

昨年4月27日の天の川のお写真、微妙な色合いが絡み合って実にきれいですね。撮影データも参考になります。

南天の低空を撮影するポイントを教えていただき、ありがとうございます。
やはり、標高は高い方がよいのですね。次の機会は、高知県の山(梶が森や瓶が森)で南天を狙ってみたいと思います。広角のカメラレンズは自信がないので、まずは380mm程度からやってみます。

「南天限界といったらNIKOIN1957さん」、という評判が天体写真の世界では定着していると思いますので、今後のますますのご活躍を楽しみにしております。
とは言え、NIKOIN1957さんが南半球で撮ったさそり座やガム星雲もぜひ拝見してみたいです。

FBの「天彩」には、最近NZの素晴らしい写真が満載ですね。
わたしは昨年初めてNZに遠征したのですが、初心者のわたしでさえ、空のクオリティの凄さが実感できました。手前味噌で恐縮ですが、星ナビ12月号にまぐれで入選した小マゼランの写真は、ホテルの中庭から撮影したものです。撮影時は周囲が明るかったのですが、SI7でちょっといじっただけで、そこそこの写真になってしまいました。本当に驚きました。

_ NIKON1957 ― 2016年05月25日 22:25

yatsuさん、こんばんは。

南天に対するあこがれは、ここ数年募る一方です。さりとて、なかなか行く時間がとれないまま、馬齢を重ねています。元気なうちに行かないと、撮影まで欲張ることができそうもないので、機会をみていくつもりにしています。
機材の調整と遠征撮影の練習をかねて山の上や海への遠征は、できるだけ行くことにしています。高度10度以上の対象は条件が良ければ、四国の空ならそこそこ写ると思っています。

_ てげてげ ― 2016年05月29日 12:47

北半球に住んでいる者としては、南天の対象はあこがれですね。
1000年前だったら歳差の関係でエータカリーナを狙えたのに、
なんて思うこともあります。
HEUIB IIを入れた方が好結果が得られるなど情報ありがとうございます。
ここ最近は夏の方が低空まで透明度が良い日が多いような印象があります。
太平洋高気圧が張り出して、PM2.5が来ないからでしょうか?

いつかはCG4を狙ってみようと思いますが、よほどの好条件が揃わないと難しそうです。

_ NIKON1957 ― 2016年05月30日 12:55

てげてげさん、こんにちは。
歳差は1000年くらいで、そんなに変わるのですね。人の寿命は、それに比べたら大変短いものです。自分の年齢を考えると、南半球にまで遠征できる元気があるのも、後何年残っているかと思います。今後は、機会を見つけて行ってみるつもりです。
CG4は、大変難物です。チャレンジしましたが、ダメでした。

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